新型インフルエンザ(鳥インフルエンザH5N1や豚インフルエンザH1N1などの人間感染型)に関する知識とそれへの対策についてまとめてみました。新しい情報は随時追加します。



上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


塩野義製薬が開発中の抗インフルエンザ薬については、他の製薬会社が開発中の複数の新薬とともにこのブログでも取り上げました。

新しい抗インフルエンザ薬候補がゾクゾク開発中

その塩野義のベラパミルの臨床試験の効果が報告されました。

点滴薬なので病院でしか投与できませんが、1回だけで済むことから利便性は良好なようです。


試験中インフル新薬、「季節性」にタミフル並み効果

9月14日22時54分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090914-00001149-yom-sci

 塩野義製薬(本社・大阪市)が来年中の販売を目指して開発中のインフルエンザ治療薬「ペラミビル」を、季節性インフルエンザの患者に投与すると、タミフルに匹敵する効果があることが、同社の臨床試験でわかった。

 新型を含めたインフルエンザの新たな治療の選択肢として期待される。米国で開催中の米微生物学会で報告された。

 日本と韓国、台湾の1099人の季節性インフルエンザ患者を対象にした臨床試験で、1回の投与でタミフルを5日間服用したのとほぼ同じ期間で回復した。


これで、アマンタジン、タミフル、リレンザに次ぐ第四の抗インフルエンザ薬が市場に出回りそうですね。

さて、それではインフルエンザワクチンを打つのと抗インフルエンザ薬を打つのとどちらがより効果的なインフルエンザ対策なのでしょうか?

これはどちらも並列で準備して対策に当たりたいものですね。


インフルエンザワクチンはもともと、感染を阻止できる薬ではありません。

感染しても速やかに免疫系が働いてインフルエンザウイルスにより臨床症状の急激な悪化を抑えてくれるだけです。

被害を少なくできる予防薬です。


抗インフルエンザ薬は、これもまた、飲めば治る、というものではなくて、基本的にはウイルスが細胞の外に出てくるところをたたいてその増殖を抑える薬です。

被害を少なくできる頓用薬です。


どちらも単独で完全な薬ではありませんし、どちらも予想と外れたり、耐性が出たりで、ウイルス側が変わってしまったことにより空振りでまったく効かないこともあります。

二つ合わせて備えるのが、最善の策でしょう。




でも、もっと良い対策があります。


それはインフルエンザに対する知識を学び、理論に従って冷静に予防策をとること、

そしてひとりひとりが感染拡大を防ぐ努力をすることです。


予防策など

うがいではなくて手洗いをきちんとやる、

仕事の無理が重なったら飲んで憂さをはらすのではなくて、早めに休む、

流行期には人混みをできるだけ避け、マスクで防衛する、


感染拡大を防ぐ対策など

かかってしまったら無理しないで指定された期間は休む、

自分の都合で夜中に救急病院に行かない(サッカーの国際Aマッチのテレビ放映終了直後には救急外来受診者が一気に増えます。)、

インフルエンザ患者と接触した後に風邪症状がある場合は症状が軽くても休む、



みんながそういう当たり前のことを当たり前に行動してくれれば、2009年の新型H1N1インフルエンザは対して怖い病気ではありません。

(鳥インフルエンザH5N1が今の毒性のままでパンデミックになったときにはまったく違う強度の対策が必要になってくると思いますが、それはまだ仮定の段階です。)

スポンサーサイト


関連タグ : タミフル, リレンザ, 新型インフルエンザ, ベラパミル, インフルエンザワクチン,

万能インフルエンザワクチン開発のニュースが先日ありました。

万能インフルエンザウイルスとはウイルス内部の変異の起こりにくい部分に対してワクチンを作るものです。

通常はウイルス表面の分子に対して抗体を作る方が効果的なのですが、ウイルス内部の構造でも、ウイルスが感染した細胞の表面に出る部分を狙うことで効果が得られるのです。


少々冷めたコメントを書いてしまって申し訳なく思っておりますが、マスコミで報道される印象ほどに簡単な話ではないことはまちがいありません。

内部の構造は外に比べれば変異が起こりにくいようですが、それでも一定頻度で変異は起こるのです。

インフルエンザウイルスの変異率を調べた研究がありますが、それによると、人間などの細胞に感染したウイルスが増幅されて外に出て来た時に発生する変異率は、アミノ酸ベースで見て、50個の子供世代ウイルスに1個の頻度で発生すると計算されています。


具体的に病気の時にどういうことが起こるのかというと、


[完璧なインフルエンザワクチンがどうしてできないのか。]の続きを読む

関連タグ : インフルエンザワクチン, 複製, 変異率, 気道細胞, 増殖,

厚生労働省の研究班がインフルエンザウイルスに対する万能ワクチンを開発したという話が華々しく出ていました。

開発にかかわった研究者たちも嬉しく思っているかと思います。

ただ、これ、実用化に向けての詳細はどうなのでしょうか?


実はこの話が最初に出たのは私の記憶が正しければ1999年のことで・・・

調べてみました、1999年のNature Medicineというジャーナルでベルギーのゲント大学の研究室から発表されていました。

ターゲットとなるのはウイルスコアの部分のM2という領域で、抗インフルエンザ薬の一種のアマンタジンのターゲットになる部分です。


[万能ワクチンは10年前にも報告されていますが?]の続きを読む

関連タグ : M2, M2タンパク, アマンタジン, 万能ワクチン, FDA, インフルエンザワクチン, ウィスター研究所, ゲント大学,


副作用のない薬を出してください、それ以外は飲みたくありません、とか、副作用が心配だから子供にワクチンは受けさせませんとか、副作用恐怖症と言ってもいい人が日本にはひしめいています。

でも、副作用と言うのは完全に防げるものではないのです。

手術などの時に使われる薬の一種には、それを投与するとものすごい高熱が出て、神経症状を多発して致死率の高い病気になる人が数千人に一人います。

これは薬のせいではなくて、個人の体質の問題です。

数千人に一人の副作用がない薬を開発しようとすれば、数十万人の臨床実験が必要です。数年間かけて、いろんな年齢や性別、人種の集団に対して何度も行わないといけないでしょう。


[新型インフルエンザウイルスワクチンには副作用はないのですか?]の続きを読む

関連タグ : インフルエンザワクチン, 副作用, パンデミックワクチン, 入院, 発熱, 危険性,

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。